Tristan und Isolde

tristan

久しぶりに音楽の話題を。

ワーグナーの5時間オペラ、Canadian Opera Company による
トリスタンとイゾルデを観て来ました。
これだけ長いオペラ、自主的に進んで観には行かないとことろ、
たまたま縁があってドレスリハーサル観賞の機会があったので挑戦。

中世の宮廷詩人によって語り継がれた物語を基に
ワーグナー自身がシナリオと音楽を書いた大作。
誤って媚薬を飲んでしまった二人が禁断の恋に落ち
激しい情愛と三角関係の果て、愛の為に命を失うトリスタン
という超オペラちっくな悲恋の物語、、、
を5時間にわたってやるわけです。

乗り切れるかどうか、途中で寝出すんじゃないか
とかなり自信がなかったんですが
5時間後、鳥肌と感動に包まれて会場を後にしました。
素晴らしいプロダクションです。

ワーグナーと言えば、大掛かりでドラマティックな
壮大なるステージ演出が知られていますが
今回のスターオペラ演出家 Peter Seller 氏の繰り広げる舞台は
巨大スクリーンに映し出されるミニマルな映像、
全て黒に覆われたシンプルな平台、
黒を基調にしたその辺で買えそうな普通服の衣装。
のみ、それだけ!

現代的、ミニマル、極シンプルな舞台と
ワーグナーの壮大な音楽がしばらくはマッチせず
不思議なバランスに慣れるのに時間がかかりましたが
2幕後半辺りからはだんだん彼の世界観が自然と浸透して
緩やかな物語のスピードは5時間をかけてゆっくりと
しかし確実に増して行く緊張感と高揚感と共に
恍惚境に入るかの様なフィナーレへと導かれていきます。

あえてシンプルなステージングと、絶妙な全体のスピード配分が
観客一人一人の心の内側に語りかけていくようで
新しい種類の感動を味わえました。

ワーグナー音楽の良さが解らなかったらどうしよう、、、
などと心配しながらの観賞でしたが、感動出来て良かった。

各主要新聞のレビューも褒めちぎり、話題になってます。
あと5公演、おすすめです。
座布団5枚。



TristaIsolde



Evgeny Kissin

久しぶりに音の話題を。

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この天才は、歳をとらないんだろうか?

始めてのキーシン生演奏は18年前に初めて訪れたアメリカはボストンで、小沢征爾指揮のボストン交響楽団でチャイコフスキーコンチェルトだった。2回目が先週、アンドリュー・デービス指揮のトロント交響楽団でグリーグのコンチェルト。どちらの公演もピアノに向うキーシンの顔が見える形で右手バルコニーの上方。顔の詳細なんかは遠くて見えませんが、違うのは演奏曲と他のアーティストだけで、彼の見た目もエネルギーも興奮の度合いも18年前と全く一緒だった。(オデコがちと後退したかな?)

「ピアノ食い始めるんじゃないか」っていう勢いの彼が演奏していると、一番大きなコンサートピアノもちぃーちゃく見える。はるか上の席に座っていても、あの音量と、エネルギーと、音楽が高揚するにつれてどんどん大きくなるキーシンヘアも効果的に手伝って、最初の一音から会場総立ちスタンディングオベーションまで、天才の音楽世界にどっぷり浸かることが出来た。

キーシンの音楽は、コンサートホールに「体感」しに行く音楽。正直に言うと、家のステレオでゆっくり聞きたいと思った事はないな。ホールという空間を通して天才の世界をちょっとだけ共有する事が出来る。だからコンサートって楽しい。

彼曰く、生後11ヶ月で言葉を憶えるより先にバッハのフーガを口ずさみ始めたとか。こわ。天才の音楽、また15年後くらいに聞きに行きたい。全く変わっていないことを祈る。



Does this genius ever age? First time I saw him live was in 1996 with the Boston Symphony Orchestra and Seiji Ozawa, playing the Tchaikovsky concerto. Last week I had my second Kissin experience, Grieg's concerto with TSO and Sir Andrew Davis. Just as the first time, my seat was so far up in the nose-bleeds I couldn't make out his face at all. But from where I was at least he looked exactly the same and gave me the exact same feeling of excitement throughout the performance.

For me, Kissin is not to be experienced at home on the stereo – the only place in which to feel the sensation of his performance is live, in the concert hall. There is the massive load of sound pouring from the piano (which looks small with him sitting at it) into my ears, and the visual drama of THE Kissin hair (which keeps growing as the music elevates).

In his own words, he started humming Bach's fugue when he was just 11 months old before he learned how to speak. This genius received a standing ovation at the end of his performance, and I can't wait to go see him a third time (maybe in another 10 years).

Cooking Music of the week

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Deadmou5: Get Scraped
+ New Mexican green chili beans with roasted poblano peppers
ニューメキシコ風チリビーンズ


Fela Kuti: Zombi & beasts of no nation
+ curry udon
カレーうどん


András Schiff: Robert Schumann
+ Chinese veggie noodle with blackbean sauce
黒豆板醤野菜炒め麺


先週のクッキングミュージック。
大音量で。
3つ目のミスマッチ、それもまた良し。
デッドマウスはトロント出身、って知ってました?チリとよく合う。

あなたのクッキンミュージックは?


I like blasting music while cooking. I have to admit the third pair was not the perfect match, but both very tasteful.


What's your favorite cooking music?


Jiro Dreams of Sushi

tt1772925.jpegOn Tiff till this thursday.

86歳、次郎氏のお寿司が厳粛で洗練された芸術品であるように
この映画音楽、もうほんの少しレイアウトが繊細だったら良いのに。
一番いいところで、ちょーーっとなんだけど
やりすぎるのが気になる。

それでも、日本の職人とはなんたるか。
寿司とはなんたるか。
を堪能できる映画です。
観たあと、ピシッ!とします。

「好きにならねえとダメです。自分の仕事に惚れなきゃダメなんです」

はい。もっともっと惚れるよう精進します。


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The Michelin Guide's three-star winning Sushi-master: Jiro, will tell you what Sushi really is, and what the Japanese artisanship is about.

As a movie, I wouldn't say this is the best documentary film ever, especially with often "not so sensitive" soundtrack, BUT I still recommend watching, to rediscover one of the Japanese Art.

KOYAANISQATSI

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恥ずかしながら
今頃になって始めて見たこの名作。
すごい。

芽キャベツ、じゃないけど
どうして今までこれを経験せず過ごしてきたんだろう

グラス氏、75歳の誕生日を迎え、賛否両論あちこちで耳にしますが
いいっっっ。
あんな素晴らしい音楽を一度でも書いた人です
世界中が祝う価値がある。

ただ、もう書かない方が、、、いいんじゃないかと、、、
って大きな声でいうのは75歳祝いに免じてしばらく我慢しようかね。

82年作。

感動冷めやらぬうちにもう一度見るぞ。いや何回でも。

I have to confess that I just saw this movie first time in my life.
How the hell I waited so long??
I bow to this work. I'm going to watch this over and over.
Happy birthday.